水亜鉛銅鉱(アリゾナ産)
ものものしい鉱物名だが、標本はごらんのとおり、
なにかシマシマの小動物が
コケのついた古木に擬態しているような姿だ。
緑のビロード風のもやもやした結晶が楽しい。
小さなポンポン飾りも可愛らしい。
銅をふくんだ鉱物であることが、
よくわかる色合いをしている。
水亜鉛銅鉱(メキシコ産)
最初の標本とおなじ名称の鉱物だが、
産地によってこんなにも印象がちがうのだ。
画像では、ありったけの宝石を身につけてしまった人のようで、
どこを見てよいのか迷うと思うが、
実際には緑の麗しさがきわだち、
まともにゴージャスな石である。
荒野(母岩)に、舞いおりたハデな「空翔ぶじゅうたん」に見えてくる。
めくれあがりそうな、縁(へり)が面白い。
翠銅鉱(カザフスタン)
これは、実物の緑の麗しさを、
なかなかレンズでとらえることができず、
撮影に苦労した。
光を透かした緑と反射する緑の、
それぞれに味わいがある。
アダム石
チョコレート色の母岩に、アダム石としては大きめの結晶がトッピング。
(この結晶は螢光する)
まさに、一粒の高級チョコレート。
分類では、砒酸塩鉱物ということになる。
つまり、食べてはいけない。
だからアダムの名がついているわけではなく、
まえにもご紹介したとおり、アダムは発見者の名前である。