いつのまにか、庭が草だらけに。
冬のように放っておくわけにもゆかず。
かといって、今は原稿がいそがしく、
庭で落ちついている時間もなし。
この季節は、うかうかするとすぐ緑に侵略される。
たいへんな勢いで、
こちらの草取りが追いつかない。
たぶん近所では、虫や蚊の「巣窟」と思われていることだろう。
いつもながら、クモの巣は(あえて)放置しているし、
境界線あたりではドクダミを生やしておくので。
隣地(公共のミニ緑地)に植わっている樹木のどれかから、
スイカズラのようなよい匂いがしてくる。
でもスイカズラはみあたらない。
咲いているのは地味なマユミの花。
この花の匂いって、こんなによいものだったかな?
それとも、もっと遠くの柑橘類の花が匂っているのか。
窓をあけておくと、部屋のなかもよい香りになってうれしい。
やはり、人工のホームフレグランスよりも、
自然の花の匂いのほうがよい。
「新潮」の8月号より、
「デカルコマニア」の本篇(番外編を1月号に掲載した)を連載する。
当初は、毎月少しずつ1年ぐらいかけて連載するつもりだったが、
まとめて書くことにしたので、8月号の前篇のあと、
9月号中篇、10月号後篇となる予定だ。
そのため、今は原稿に追われていて、
庭仕事どころではなくなっている。
毎夏この調子で、
庭は草だらけに。
なんとかしなければ・・・。