ほんとうに、台風がやってきた。
雨音が急に大きくなって。
天文年鑑の9月のところに、
くじら座の変光星ミラのことが書いてある。
ミラは
子どものころ、最初におぼえた星の名前のひとつ。
持っていた天文と気象の図鑑に、
恒星の大きさをイラストで示したページがあった。
そのなかで、ひときわ巨大だったのがミラで、
大きさが変わる、という説明書きもあって、
「おぉ!!!」と思ったものだ。
ミラにくらべて、この太陽系の太陽が、
仁丹のひと粒くらいに描かれていたのも、
印象深かった。
こんなに小さいのかぁ、とショックでもあった。
ミラが極大になったときは、
銀河系太陽の600倍くらいになるそうだ。
ミラでは彗星の尾のようなものも観測されている。
その尾の全長が13光年!
このように途方もない数字から受けるイメージの世界に
現実逃避をして、
休みがとれなかった夏のことを忘れる・・・ようにしよう。