エンディングの歌が、あまりにもキョーレツで、
ドラマの内容よりも、
その歌の記憶ばかりが強い・・・ことがすでに記憶のかなたに、
あった「SPACE1999」(1974年イギリス)
ちかごろは、動画投稿サイトで、
その歌を聴くこともできる。
(キョーレツな歌は日本版のみ)
イギリスで製作されたこのドラマ、
日本では1977年に放送された。
当時は、SFだからね、と思っていたドラマの設定も、
今となっては、
現実味をおびている。
この世界では、
地球で排出された核廃棄物を、
月に貯蔵している。
ムーンベース・アルファとしてクルーが管理する。
その廃棄物が爆発を起こし、
クルーごと、
月は地球の軌道をそれて漂流しはじめる。
地球に帰還できる日はあるのか・・・
・・・という物語。
この手のドラマによくあることだけれど、
シーズン1が好評でシーズン2にはいったものの、
さまざまな理由で打ち切りとなり、
完結していない。
だから、あとになって思いだすのは
日本で放送されるときに(TBS)
あえて差しかえた
エンディングの歌ばかりということに。
歌っていたのは、上条恒彦さん。
かなり恥ずかしい内容の歌詞を、
(ただし、当時の感覚としては多くの共感を得ることが
できたのかも)
歌唱力のある人が歌うとまたスゴイ。
興味のあるかたは、動画投稿サイトで検索してみて。
たくさん、投稿されているから。
ドラマのほうもDVDが出ている・・・とは知らなかったけど。
核エネルギーをつかえば、
もれなく廃棄物がついてくることは、
はじめからわかっていた。
70年代ごろは、いざとなったら月に棄てちゃえ、と
(SFであるにしろ)
そんな意識だったのだ。
現実の1999年はとっくに過ぎ、
核廃棄物は、
いまだに「安全に処理」などできていない。
一時的な意味で「安全に保管」と主張しているものの、
永続的に安全であることを、
だれも保障していない。
だから「スペース1999」はもはやSFではなく
リアルなドラマなんだけれど、
DVDなどをもし観る機会があっても、
(日本版のあのエンディングがついていたら)
やはり歌に気をとられるだろうなあ。
どっぷり感情移入してください、って感じだから・・・。
若いかたはとくに
あなたの知らない世界、を経験できること請け合い。