今月(といっても残りわずかだ)
いちばんビックリのニュースは
なんといっても、骨!
原稿に追われていて話題にするのが遅れ、
いまさら、その話?
というかたもいるかと思うが、ご容赦を。
BBCのニュースだった。
レスター大学の考古学チームによって
市内の駐車場で発掘された骨が、
あの「リチャード三世」のものかもしれない、と。
(埋もれていた教会の聖歌隊席だったところ、
というのが、さらに興味深い)
語リ継がれてきた身体的特徴と一致し、
直系子孫(がいることにも、びっくり)の協力で
DNA鑑定がおこなわれているとか。
結果がでるまで12週間ほどかかるらしい。
世界史の教科書で「ばら戦争」の文字を
見つけたときは、ココロを躍らせたものだった。
けれども、史実のほうは
ばら、ということばから妄想した世界とは
かけはなれていて、
しかもこの時代の王朝は不安定で
数年ごとに王が変わり、
イングランドとフランス(ブルゴーニュ)のあいだで
血統もいりみだれ、
試験の要点をマークするだけで精いっぱい。
ああ、もっと妄想したいのに~と思いつつも
それはかなわず。
シェークスピアの『リチャード三世』は
あまりにも異様な人物になっていて、
ばら気分が味わえなかった。
そんなところへ登場したのが、
森川久美さんのコミックスだった。
史学が専門だった森川久美さんの初期作品は
どれも読みごたえがあったけれど、
リチャード三世ものは、カクベツに面白かった。
こういうイメージで描いてほしかった、という
キャラクターでもあったし。
と云いつつ、
いまは内容をほとんどおぼえていない。
アミガケのテクで描かれていた
リチャードの黒い服の網目が
瞼に浮かぶ。
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