冬晴れの、青空は気持ちがスカツとするけれど、
空気の乾燥もはげしい。
指先は、とくに影響を受ける。
爪と指のあいだというのか、
ヘリというのかフチというのか、
その部分の皮膚が、
加齢とともに硬くなりがちで、
乾燥すると、裂けてくる。
表面だけのうちは、それほど痛みはないものの、
やわらかい繊維が、ことごとく引っかかる。
(タイツだとか、ボディタオルだとか)
それに紙がめくれない。
子どものころ、書店で立ち読みをする高齢者が
本をめくるときに指先をなめるのを
何度目撃したことか。
(自分には用のない週刊誌だから、さわらなければよいと思ったけれど)
お札をなめて数える商店主というのもいた・・・。
(つりは、要らないよ、と云うわけにもゆかず)
いやだいやだ、と思ったけれど、
近ごろは「紙がめくれない」不自由さを
実感している。
年末に買い物をしたさい、
「くじを一枚ひく」という状況に何度か遭遇した。
これが、たいへん。
なかなか、一枚をつかみだせない。
スマホ用の手袋をしたままなら、取りだせたのかも。
というわけで、
指の乾燥防止に、冬じゅうヴァセリンのお世話になっている。
家のなかの、あちこちに置いてある。
NやL(冠詞をふくむならOだけども)の
ハンドクリームは香りで気分はよくなるものの、
効果はヴァセリンのほうが高い(体質的には)。
ぬりこんだあとで、タオルなどで拭きとれば
ベタつきも気にならない。
キーボードもテカらない。
なにより、あやしい防腐剤がはいっていないのがよい。
わたしは使ったことがないけれど、
市販の「ひび・あかぎれ」用の薬用クリームって、
おどろくほど高い。
ヴァセリンで間に合うわたしは、
あの高いクリームを試したことがない。
あれを使っている人たちは、
ヴァセリンではダメなの?
そこが気になる。
むろん、ヴァセリンにも難点はある。
指先にぬりこむさいに、
その粘着質のせいで、
爪の内側にホコリが付着しやすくなる。
ふと、気づくと
泥んこ遊びをした子どものような爪に~。
ヴィルスなども拾ってしまうかも。
そこで手を洗う。
すると、またもやクリームをぬりたくなる。
こうして冬じゅう、堂々巡り。
画像は、多摩川河口付近の風景。遠くに、真っ白な富士山。
肉眼では、富士の白さがもっと麗しかった。