
「小説現代」12月号掲載の「北風ふいて、雪がふったら」のなかでつかった、ライム〈The North Wind〉のメロディを知りたいかたは、マザーグースを集めたサイトでさがしてみてほしい。オルゴールの曲を聴くことができる。
ロビンを唄ったマザーグースといえば、〈Who Killed Cock Robin?〉のほうがより有名だけれど、わたしはこの、「かわいそうだな!」と子どもに云われてしまう雪の日のコマドリさんも好き。
日本にいちはやくマザー・グースを紹介した北原白秋の翻訳本『まざあ・ぐうす』にも収録されている。白秋訳は、当時の云いまわしをまじえた軽妙なもの。今ほど、標準語に毒されていない、よき日本語をあじわえる(以前は、角川文庫に収録されていたが、今はどうかわからない)。
イギリス発行のクリスマス切手には、コマドリをあつかったものがいくつかある。クリスマスとコマドリの関係はよくわからないけれど、雪のなかでも目立つ、胸の紅い小さな鳥を愛おしんでのことかもしれない。