今月も松明堂ギャラリーにて、望月さんの作品展がひらかれている。テーマは小仏と厨子。漆工芸の作家のかたとのコラボレーションで、望月さんの文字による沈金をほどこした厨子のなかに、鋳造ガラスの小さな仏さまがおさまっている。
その丸みや、小ぢんまり、といったしぐさに、ほっと安らぐ。それがもし自分のものであったら、気持ちががさついているときに、手にとって、手のひらになじませて、目ではなく、そのかたちを触感としてあじわうのが、より正しいのではないかと思う。
それこそ、鞄(かばん)のなかにしのばせて、心がざわついてきたら、そっと指先でなぞってみる、というように。
壁面には、望月さんの筆による臨書が貼られ、日々どんなふうに「筆と暮らして」ていらっしゃるのかを、ほんの少しだけ、のぞかせていただいた気になる。
あらためて、墨の色の心地よさや、文字の造形の豊かさを実感する。白川静さんがおっしゃるような、その文字がおのずから持っている呪的な要素が、肉筆のなかにひそんでいる。
床にならんでいるのは、無地の厨子。
今回は特別に、自分の好きな文字やことばを選んでお伝えすると、望月さんの手で沈金をほどこしていただける、という趣向。
わたしは今、どんな文字あるいはことばにしようかと、おおいに悩んでいるところだ。
鷹の台へ行ったなら、やはりお菓子のドリアンに立ちよらずにはいられない。このたびはレモンケーキをおみやげに。レーズンサンドサブレにおとらず、レモンケーキも好き。
こちらのケーキは生地が密で、表面がパリっとしているところがいい。レモンクリームの風味もわざとらしくなく、ほどよい酸味がうれしい。
実はレーズンサンドとちがって、、もっと安っぽいレモンケーキでもOKのわたしではあるが、むろん完成度の高いレモンケーキは大歓迎。
満足の一日であった。