さて、あたらしいプラスティックスプーンを実家の母に託したところ、「却下された」とのことである。色もかたちもお気に召さない(笑)
セキセイインコなどのコンパニオンバードは、環境への順応性が高いからこそ、飼い鳥としての長い歴史もあるのだが、その順応性は、随時あるわけではなく、ひな鳥のときの経験値による。
人間とちがって、成長するとともに脳が発達するわけではない。
(人間も、十六歳までしか発達しないと云われている)
ひな鳥のときに、なじんだものは、それがどんなにヘンなかたちでも色でも受けいれるのだが、成鳥になってから、あたらしいオモチャになじませるのは、かなりむずかしい。
むろん、性格的に「あたらしもの好き」という子もいる。
わが家のインコは、「一見さま、おことわり」である。
今まで遊んでいたオモチャが古びたからといって、同一製品の新品をあたえても、しばらくは見向きもしない(すでになじんだものは時とともに変形しているため)。
すりきれたオモチャが、本来の「はたらき」をしなくなたとき、はじめて、新品に興味を示す。未知のものではないから、徐々になれてゆく。
現在、うちのインコが気にいっているスプーンは、たぶん新幹線かなにかの車内販売のコーヒーに付属していたもの。こんど新幹線に乗ったときに、車内でコーヒーを買ってみるしかない。
ブラック派なので、本来スプーンは要らないのだけれど。