羽根つきの、柘榴石。
アーモンドフレークをトッピングしたような・・・。
しまっておく箱をあけるたびに、口もとがゆるんでしまいそう。
自然界の遊びごころに、脱帽!の標本である。
黒糖でできているような色あいだが、光を透かせば紅くなる。
つぎの画像では、光を透かして紅くなったところが確認できる。
標本によって、耳のかたちはいろいろ。
ユニークで愛らしい鉱物だ。
つぎは、オーソドックスに柘榴石らしい、紅玉色の標本。
母岩のうえに、さまざまな角度でくっついているので反射もことなる。
手にしているあいだじゅう、チカチカとまたたく。
さながら、イルミネーションパレードだ。
賢治の童話としてあまりにも有名な「風の又三郎」には、「風野又三郎」という前期作がある。
そこでは、冒頭の、どっどどどどうど、のうたの文句が流通している後期作とすこしちがう。
あまいざくろも吹きとばせ
すっぱいざくろも吹きとばせ
となっている。
のちに賢治はこのざくろを、青いくるみとかりんに書きなおしている。
かりんをかじったことのないわたしとしては、ざくろのすっぱさのほうが実感できる。
むろん、賢治の故郷は、かりんの産地であった。
おつぎは、色も産地もさまざまの、柘榴石の詰め合わせ(笑)
チェリーレッドはパキスタン産、 ピンクはメキシコ産、黒いのはアラスカ産、母岩つきはネバダ産、そうして小さいのふたつ(虹色にかがやく)は日本産である。
手のひらで愛でる、小粒の石が好きなかたに、おすすめする。