駅前開発が進行中の地元に、この半年のあいだに3軒のベーカリーができた。
そのうち2軒はイートインのカフェが併設されている。
ながらく、まともなカフェがなかった地域なので、少しは期待していたが、
自分がターゲットの年齢層をはずれている、ということを忘れていた。
そのうちの某店にて。
オーガニックのコーヒーは、それがオーガニックであることを信用するなら、
まあまあの味。チェーン展開する店であれば、こんなもの、というレベル。
生活時間が人とずれていて、10時半ごろランチをするわたしは、
午后のヘンな時間に、小腹がすく。
そこで、外出先では買いものの途中でイートインのベーカリーを利用する。
都区部へゆけば、たいてい、おいしいベーカリーがある。
けれども、西荻(にしおぎ)より西では、そうはゆかない。
先の某店もベーカリーなのでパンがある。
けれども、わたしが食べたいと思うパンはない。
この店では、ふわふわもちもち、がコンセプト。
カスタードとチーズも、こってりしたクリームタイプ。
油脂はマーガリン。
ひとつで、夕飯1食分は確実のカロリーだ。
しかたなくベーグルを食べる。
(これが、巨大で粉がうまくない)
あるとき、となりのテーブルに、この店のターゲット世代と思われるふたり連れがいた。
デニッシュを食べつつ「今までの人生のベストファイブ」と云っていた。
そういう人たちのためにある店なのだ。
新規オープンしたほかの店も同様の、ふわふわもちもちのデニッシュぱかり。
むろん、若いうちは代謝がよいから、消化してしまう。
けれども、その味覚とクセを30過ぎまで持ち越すと、
もれなくついてくるんだな。あれが。
ところで、今ここで行われているM駅の駅前開発は、40年越しのものである。
はじまりは、吉祥寺駅といっしょだった。
吉祥寺駅に踏み切りがあったころ、ここM駅の開発も着手される予定だったのだ。
今、いったいどれだけの人が、
吉祥寺駅が高架駅ではなかったころのことをおぼえているだろう。
(わたしも、うろおぼえ)
要するに、今さら開発してどうするのだろう、とわたしは云いたいだけ。