駅へ向かう道の街路樹には、金木犀と銀木犀を交互に植えてある。
ほぼ金木犀の薫りに席巻されているなか、
ときおり風のかげんで、銀木犀の薫りがただよう。
でも、銀木犀の木のそばで立ちどまっても、薫りはしない。
(むろん、花に鼻をちかづけると、匂いがわかる。けれども、花の薫りは、風にのってくるのを楽しみたいものだ)
ところで、今年はこの街路樹の金と銀の、いずれも、夏のうちにすっかり枝を切り落とされて、ほとんど丸坊主。わずかに残った枝に、葉と花をつけている状態だ。
自治体が管理する植木の剪定には、庭木とはべつの法則がはたらく。
たいてい、住民からの苦情がからむ。
金木犀、銀木犀は、花の季節のほかは、緑の葉を茂らせているだけだから
(それも、むやみに、こんもりと茂るので)、
うっとうしく思われるのかも。
その密(みつ)に茂った木は、小鳥のねぐらにもなる。
たぶん、それが問題なのだろう。
鳴き声の騒音と、フン害。
鳥といえば、
(話題は変わる。しかも少々古い話)
このあいだの台風のとき、
実家にいる、ワルのセキセイインコ(このページの左上に画像のある)が、
いつも真夜中は、こってり眠っているくせに、台風の接近時間帯にカゴのなかでバタバタと暴れたと、母。
ようすをのぞくと、(インコにはよくあることだが)
なにか?
という顔で、澄ましていたとのこと。
ところが、その場を離れてしばらくすると、また暴れる。
それで寝不足になったと母は、ボヤいていたが、
台風接近による、気圧の変化が、カゴの鳥にも異常なことに思えたらしい。
母が電話をしていると、むやみに敵対的になるこのインコは、
上記のような話題でわたしと母が電話をしているとき、
そのまわりで大暴れ。
母がたたんで、重ねておいた洗濯物のうち、くわえて運べるもの(くつした、ハンカチ)を、あちこちへ持ちだす。
あるいは、家計簿につけるため、テーブルのうえにまとめておいたレシートのうえで、わざとはばたく(レシートは風に舞ってちらばる)
いったい、どこで学習して、こんな悪知恵を身につけたのやら。
(場末のショップで購入したインコだから、生まれが悪かったのかも)