まもなく、新刊の『レモンタルト』の発売日。
これは、「小説現代」に連載していたもので、義兄と暮らす主人公の日常がつづられている。
連載をお読みいただいたかたには、説明の必要もないが、
本のタイトルから連想されるイメージと実際の内容は、
ぴったりである、とは云いがたい。
これを読むと、レモンタルトが食べたくなるかもしれない。
あるいは、レモンケーキ。
どちらも、おいしい店をさがしあてるのは、かなりたいへん。
わたしは今のところ、レモンケーキは買う店をきめているが、
レモンタルトは、ここぞ、という店がない状態。
『お菓子手帖』にも書いたが、その昔新宿の伊勢丹にはいっていた
バビントン・ティールームのレモンタルトが、やはりいちばんであったと思う。
11月に刊行予定の『白いひつじ』のカバーデザインができあがった。
近々、耳猫風信社のサイトにてご案内するけれど、
この小説を読むと、アプリコットタルトが食べたくなる、かもしれない。
今のところ、ヴィロンのカフェで食べたアプリコットタルトが
わたしのなかではいちばん。
うっかりして、食べはじめてから撮影しなければと思いつき、
こんな、食べかけの写真に(笑)
さすがにトップにもってくるのは、はばかられ、
なかにこっそり入れてみた。
ヴィロンのデザートのなかでは、わたしはババにつづいてこれが好き。
モンブランも有名だが、
フランス人好みのモンブランは、こってりしすぎていて、
わたしには重い(三分の一で飽きる)。
アプリコットタルトは、西洋杏の酸味がきいていて、とてもおいしい。
思わず、帰りがけにアプリコットのコンフィチュール(ジャム)も買ってしまった。
これがまた、たいへんおいしく、
バゲットとの相性もよい。
秋らしく、ちょっと風の冷たい日にこそふさわしいスイーツ。
この季節に昼間の気温が26℃(20日)もあるのは困る。
もう衣がえをしたのに!
散歩によい気候になるのを待つ日々。
カフェで読みたい本があるから。