11月の鉱石は、クリスマスも間近!ということで、
緑や黄金や紅などの、ツリーオーナメントのようなものをそろえた。
きょうはそのなかの、緑のうるわしい石を、いくつかご紹介する。
来月発売の「新潮」1月号に、書き下ろし短篇を掲載するのだが、
今月の鉱石としてご紹介する緑の石は、
その短篇を読むさいの、道しるべになるかもしれない。
タイトルは「デカルコマニア」
この小説を書くにあたり、 中心的なイメージを緑の石から借りてきた。
トップの画像は、緑柱石。ウイグル自治区の産
柱の長さは、おおよそ4センチほど。
なかなか重量感があって、そのエメラルドグリーンに魅了される。
冬のひざしに映える緑の変化がたのしい。
透過光でみると、こんな具合。
エメラルド色のビルディングに、点々と窓のあかりがともる、そんな景色が見えてくる。
これは孔雀石(マラカイト)
クリスマスのために特別に容易したビロードの衿飾り、といった風情。
襞(ひだ)をたっぷりよせたような質感がすばらしい。
すこし斜(はす)にしてみたところ。
ボリュームがあり、奥の奥まで、マラカトグリーンであるのがわかる。
リチア電気石
光を透かしたときの緑色に、うっとりする。
冬の、すこし銀色をおびた日に透けて、緑の影がゆらゆらと立ちのぼる。
反射では、深い緑色に。
みなさんの、お好みの緑は?