となりの市にある美術館のエントランスの噴水池で、
カルガモたちがひなたぼっこをしていた。
まんじゅうのように丸くなって、ぺたん、とお座り。
近づくと、何羽かが立ちあがってしまい、
さらに近づくと、首を持ちあげる子も。
だから、これ以上は接近できず、
まんじゅうぶりの、おかしみが、あまりよく伝わらないかも。
美術館では、「ターナーから印象派へ」というテーマの展示が行われ、
ヴィクトリア朝の英国の作品が多数展示されていた。
「観察」ということに目覚めた時代の人々が、
それまで絵画のモチーフになるとは思われていなかった田舎の風景や風物に、
注目するようになり、ひつじやヤギ、鶏といった動物も登場する。
先月までミステリチャンネルで放送していた英国の刑事ドラマ
「バーナビー警部」というのを、
ほぼ毎日のように見ている(録画してある)。
その映像で見る英国の田舎町の田園風景が、
今回の展覧会の主題であったヴィクトリア時代のそれと、
さほど変わっていないことに、驚く。
ドラマを見ていると、英国の地方では
今なお、領主がいて広大な土地を所有し、
一部を近隣の住民にも開放するといった、
オースティンの小説で読んだような世界が展開されている。
「バーナビー警部」(字幕)は、構成が面白く、
過剰なおしゃべりもわざとらしいアクションもなく、
舞台となる田園風景が麗しい。
なにより、
中学の英語の授業で耳にしたような発音でなされる英語が新鮮だ。
(ふだんは米語ばかり聞かされているのだな、と実感)
それにやはりケルトの影響を受けたさまざまな伝説や文学の情報が
盛りこまれているのも、楽しい。
今月から新しいシリーズが放送される。
番組紹介によれば、「英国で13年にわたり愛され、
女王陛下もご覧になっている」と。
国土の面積は日本よりやや小さい英国の人口は、
おおよそ半分。
日本も、正常値にもどすべきでは?
英国においても、首都に仕事と人口が集中しているのは日本と同じ。
休日に郊外でのんびりしたい、と考える人が多いのも日本と同じ。
ロンドン近郊の田園地帯では、
観光客に持ちこまれるゴミの処理費用が捻出できない自治体があったり、
プチホテルや週末の家の乱立で水質が汚染されたり、
などの問題が起こっているそうだ。
ところで、展覧会の出品作に描かれている、ひつじたちは、
たいてい顔が黒かった。
かつて、カレル・チャペックがイギリス旅行記を書いたときに、
イギリスのひつじは顔が黒い、と不思議がっていたのを思いだす。