好きなんだなァ、これが。
小さくカットしたのを、ちょっとトーストして、
ジャムをぬって食べる。
地元のパン屋さんの店頭に、ときおりならぶ。
1袋100円で、投げ売りされている。
昔は、「耳をください」というと、ただでくれるパン屋さんもあったらしいが、
わたしとしては、店頭にならんでいるほうが気軽でよい。
いつも利用しているこの店では、
蒸しパンの耳も売っている。
そもそも耳を落とさなくてもいいのに、と思うけれども。
そうすると、耳がふくまれた袋だけ売れのこるのか?
あるいは、耳好きは、たんなる変人?
わたしの場合、いろいろと世間とズレていることが多いので、
世間の人が、どのていど耳をいやがるのか、想像つかないけれども。
そういう世間に関係なく
毎度、耳パンを売っていたら、毎度買ってくる。
残念ながら、たまにしか店頭にならばないので、
ならんでいるときは、よくばって2袋くらい買ってくる。
それを冷凍して、ちょっとずつ楽しむ。
+
このごろ原稿書きで、ちょっと忙しい。
前にもすこし予告した中学校の生徒と先生の話を書いている。
ここ10年ばかり、
「少年」を描くことに関しては、
円形の交差点でどの通りへ進んだらよいのか迷い、
ぐるぐる廻っている感じだったのだが、
(というのは、あたらしい方法を手さぐいりしていたため)
こんどは、たぶんここだろう、という通りをようやく見つけた。
というわけで、ほかの原稿をほったらかしている。
だからしばらく新刊はない。
ただ、新潮社の「yomyom」という雑誌で、
デパートの話の連載をはじめた(来月発売号より)
初回は、デパートの歴史をすこし書きこんである。
資料をめくれば、だれでも知ることができるていどだが、
気楽におつきあいいただければ、さいわいだ。