先日のバクダン低気圧の雪がふるまえの、ポカポカ陽気の日に、
道ばたで咲く、この春はじめての、すみれの花をみかけた。
民家のブロック塀と道路のアスファルトのすきまに、
たくましく、りりしく。
濃い紫のすみれだった。
わたしは、淡いタチツボスミレが好きなのだけれど、
道ばたでは、紫のすみれのほうが、繁殖力旺盛のようだ。
おなじ日に、この春最初のウグイスの声も聞いた。
わが家の庭の近くで、さかんにナワバリ宣言をしていた。
低気圧がふらせた雪の翌朝にも、声が聞こえたので、
あの寒さも、なんとかしのいだのだな、と安心した。
今月の耳猫風信社の鉱石倶楽部の標本は、
すみれがテーマ。
すみれの花を連想させるような標本がいっぱい。
それと、3月の誕生石でもあるアクアマリン。
これも、すみれの青をイメージした色のものをあつめた。
菫青(きんせい)ということばに、うっとりしてしまう人には、
うってつけの標本がたくさんある。
ところで、ただいま原稿書きの真っ最中。
ひさしぶりに「文藝」の原稿で、4月発売の夏号なのに、
まだ編集者に渡していない(笑)
仕上げの作業をしているところ。
(さんざん予告している、中学校の生徒と先生の話+東京の自然史)
……というわけで、鉱石標本のご案内も、
来週後半ぐらいからになる。
(「文藝」以外の原稿もあるもので)
カートオープンはそのあとなので、
ほとんど月末に。
それまでお待ちいただけるよう、
お願いするしだい。
でも、ほんとうに、
お待たせするぶん、なかなかの標本ぞろいなので、
おたのしみに!
原稿も力がはいっているので、おたのしみに。