鉱石のご案内ではなく(笑)、ニコラの話。
鉱石のほうは、寒さと雨つづきで、撮影が遅れている。
今週末あたり、3日間に14点ほどをまとめてご案内する予定だ。
ちょっと窮屈なスケジュールとなり、申し訳ない。
ところでニコラというのは、
少しまえに、宮廷と馬と騎士が楽しめる番組として
ご案内したことがある『ニコラ・ル・フロック』のこと。
待望の再放送と新エピソードの放送が5月にあるという。
前回のシリーズを見逃した人に、ぜひおススメ(笑)
といっても、そのまえにミステリチャンネルを
視聴可能な状態にしないといけないが。
地上波放送の内容があまりにも貧困なので、
わたしはもっぱらCS放送(BSふくむ)ばかり見ている。
公共放送局の受信料を払っているけれど、
天気情報を数分だけ見るくらいなので、
ほんとうは払いたくない。
(BS番組はたまに見るので)支払い形態を分割してほしいものだ。
『ニコラ・ル・フロック』は、フランス製の宮廷ドラマ。
主人公は王立警察の警察官(実は侯爵でもある)という設定なので、
白馬ではなく、(からだにぴったりした)黒服に黒馬というところが、
さすがの〈おフランス〉で、エレガンス。
まえにも書いたけれども、森のなかを馬で駆けぬける、といった場面が
なんとも麗しい。
また木立を背景にした馬上の貴婦人の場面などは、
マグリットの『白紙委任状』のあきらかなパロディなのだが、
あまりにも見事に(わざとらしく)再現されたドレスのひだに目を奪われる。
男たちの、釣り鐘がたの衿や袖飾りのついた服、というのも見逃せない。
ニコラはもちろん、
わたしがいつもよい意味で「犬顔」といっている顔だちの人で、
犬のように笑う(つまり、筋肉で笑うということ)表情が魅力的だ。
日本人の場合、歯を見せないと笑顔にならないけれど、
この宮廷人たちは、筋肉の動きだけで、実に魅力的な表情をつくりだす。
ブルトン人(ブルターニュ地方の出身。主人公がそうである)というのが、
そのほかのフランス人にとって特別な地方人なのだということも、
会話にかいまみえてたのしい。
「年上の男どもに可愛がられる男」という設定が、
なんとも、香ばしいというべき(笑)
ときに、あまりにも「コテコテベタベタ」な演出もふくめて、
(主人公が暴漢におそわれて倒れる、そこで次回につづく、とか)
楽しい番組だ。
地上波の貧困な内容のドラマにうんざりという人は、
一日もはやく、海外ドラマを視聴できる環境にすることを
おススメする。