夏草が茂るこの季節、
野川の橋の上から撮影すると、こんなふう。
川のながれは、草のなかにうずもれている。
どぶ川だった昔は、
大雨で橋が浸水するほどの水量があったのだが、
近ごろは、渇水ばかりが話題になる。
流域の涌き水が減ったことが原因。
かろうじて湧きだした水も、
舗装道路では下水溝へながれてしまう。
それでも、野川の周辺では、電線を目にしないですむスポットが
まだまだたくさんあり、
空のひろさを味わえる。
飛行場がちかい。
都営空港である。
新島や神津島への定期便が飛んでいる。
わたしは、航空機のシルエットや音で機種を判断できるほどくわしくない。
大きいのと、小さいの、というレベル。
(野鳥を見て、大きいのと小さいの、としか区別できない人とおなじだ。
そういう鳥オンチの人は、ハトとヒヨドリの区別もつかないのだが、
飛行機におけるわたしの識別能力もそのていど)
大きいほうは、9人乗りのドルニエ機が最大。鼻先がイルカの頭に似ている。
(画像は、たぶんこれ)
小さいほうは、たいていセスナ機。
この空港、
わたしが子どものころは、元軍用施設の雰囲気を多分にのこしていた。
大格納庫があった時代に、見学したことがある。
伽藍のようだった。
小型機ばかりとはいえ、
野川公園をはじめ、まわりは緑地がいっぱい。
ヒコーキが見たい子どもには、
なかなかたのしい場所でもある。
とてつもない音をたてて上空を通過するのは米軍機。
今はここに基地はないが、
あたりまえのように航空路になっている。
この空港の歴史をひもとくと、
怪しい事物がイモヅル式にあらわれる。
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