菫青石 インド産
『超少年』が文庫になるのにちなんで、
すみれの花びらを思わせる標本をトップに。
結晶を見る角度によって、
青く見えたり、
ほとんど色のないほど透けて見えたりする。
カメラのレンズをのぞいていても、
ほんのすこし体を動かすだけで、
青の具合が変化する。
ぜひ、手もとでたのしんでほしい。
たとえば、こちらの標本では、
うっすらとした淡青色の部分がとてもうるわしい。
つぎは、螢石のさまざまなバリエーションをご案内する。
螢石 中国産
すっかりおなじみの
結晶のなかに鏡をかくしもった中国産の螢石。
この産地のものは、
いつ見ても、どの標本でも、どの角度でも
極上のラビリンスを堪能できる。
鏡の国へようこそ。
すこし俗っぽい話をすれば
わたしがこのタイプの標本を手にいれたころより、
出回り数も多くなり、ずっと手頃な価格になってきた。
つぎにご紹介する標本は、いずれも螢石と金属のコラボレーション。
お菓子のような螢石と重厚な金属だが、意外にも相性はよい。
螢石&閃亜鉛鉱 イリノイ州産
砂糖衣をつけたすみれのゼリーのような、このかたまり。
白い砂糖は、方解石でできている。
まったく、方解石というのは、
大きさも色も、さまざまな姿を見せてくれるものだ。
主役にもなれば、
こんなふうに仕上げのデコレーションになりもする。
螢石と閃亜鉛鉱の結晶の、とがり具合を見比べるのも面白い。
おなじ標本をちがう角度から撮影したところ。
上の画像では、どれが閃亜鉛鉱なのかわからなかったと思う。
この紅い色をだしているのがそれ。
濃い紫と淡い紫と紅が、絶妙にまじりあっている。
螢石&閃亜鉛鉱 テネシー産
こちらは産地のちがう標本。
イリノイ州産のものより、螢石がより透きとおり、
閃亜鉛鉱の結晶(右の紅い部分)が、はっきりあらわれている。
今月の鉱物は2回にわけてご案内する。
はじめが「ずみれとばらの庭」のシリーズで、
月末に予定している第2弾は、
「ミルキーホワイトクリスマス」。
こちらはシリーズ名どおり、
白っぽい標本をあつめている。
とっても麗しい水晶を「トリ」に予定している。
今季の目玉ともいえる標本だ。
これは、ちょっとお値段もはるけれど、
そのぶん希少性も高い。
おたのしみに。
そのほか、クリスマスにちなんだ
手作りグッズも盛りだくさん。
例年の、編み編み帽子にかわって、
今季は、ちびちびクリスマスリース(手編み)や、
ヴェロアにビーズで飾りつけたオーナメントもある。