方解石&閃亜鉛鉱 (アメリカ/イリノイ州産)
すみれとばらの庭のシリーズのときから、
なぜか連続して閃亜鉛鉱つきの標本を紹介しているが、
閃亜鉛鉱などといわれても、
興味を持てない人も多いと思う。
とくに、あまりめずらしさのない方解石とのコラボレーションでは
マイコレクションにするかどうか、
迷いさえしないかもしれない。
閃亜鉛鉱は、斜方十二面体という結晶をなす鉱物だ。
亜鉛鉱物は、菱亜鉛鉱、炭酸塩亜鉛鉱など
さまざまな種類がある。
そのなかでも、利用価値の高いものが閃亜鉛鉱物と云われる。
その結晶が、ぽつんと母岩のなかにあらわれているところが
標本としておもしろい、というわけだ。
下の画像で、結晶を確認できる。
注目は、方解石の結晶の欠けた部分の切り口。
年輪のように見えているのは、
これは土台の方解石を、
ミルキーホワイトの方解石がコーティングしているから。
トラピストのバター飴のような、この真っ白な結晶は、
新鮮なホワイトミルクの味がしそう。
方解石&謎の鉱物 (アメリカ/テネシー州産)
お菓子を連想しようと思いつつ、
ついついわたしの頭に浮かんだのは、
新米を炊いて、
一粒ずつが立っている状態のまま、
香りたかい、ゆかりをふりかけて、
箸ですくったところ。
まさに新米の季節にふさわしい標本だ(笑)
実は、ゆかりの正体は不明。
謎の鉱物なのだが、ちゃんと結晶している。
方解石&ドロマイト (アメリカ/テネシー州産)
これも閃亜鉛鉱つきの(左上の小さく赤い結晶)標本だ。
雪道をあるいたあとで家のなかにはいり、
銀ぎつねの毛皮でできた、
紅いピンつきの帽子と手袋をぬいで
まとめておいた、ところ。
暖炉のぬくもりで、
毛皮についた雪宿がとけて、
きらめいている。
・・・そんな風情。