先日、おくればせながら初詣にでかけた。
毎年、浅草寺へゆく。
このお正月は、たいそう混雑したそうだから、
人込みが苦手なわたしにとっては、
月おくれのおまいりがちょうどよい。
平日でも、観光客がたくさんいる。
彼(か)の国の人々。
なぜ、浅草寺に?
はとバスでめぐるから、いやおうなしに?
お国のほうが、もっと立派な寺院があるでしょうに。
わざわざ、こんな場末にこなくっても、と思ってしまう。
やたらと人力車の勧誘がある。
歩いてまわれるほど小さい観光地なのに、
なんで人に運んでもらわなきゃならないのよ。
水曜日だった。
気のきいた寿司店はこぞって定休日。
あなごが食べたい、と思って浅草に来たので、
目当ての店ではないところで、
どうにかそれを果たす。
ちらし寿司。
ふだんは食べない卵焼きも、
おいしくいただく。
以前は寿司のあとでアンヂェラスにいっても
平気な顔でスイーツを食べたものだけれど、
別腹がなくなったいまは、
コーヒーだけ。
ちょっと残念。
アンヂェラスは、いつもおばちゃんたちで混雑している。
ちょっとお茶をするのに、ちょうどよいからだろう。
若い人は、ほとんど見かけない。
でも、こんなレトロカフェにも観光客がいる。
そういえば、わたしもかつての旅行のさい、
上海や北京で、
下町風のところばかりいっていたなあ、と思いだした。
ざわざわ、がやがや、ごちゃごちゃしたところ。
そういうところの、おみやげ店ではない店にはいって、
身ぶり手ぶりで買いものをするのがおもしろかった。
煙草や歯磨き粉や電池といったものを買った。
モー様の絵葉書とか。
どちらの町にも、今はあんな昔なつかしい下町風景は、
ないのだろう。
浅草寺の本堂のきざはしから、
工事中のスカイツリーが見えた。
視界は、ぼやけている。
排気ガスなのか、もやなのかはわからない。
未完成なのに、わざわざ近くまで見にゆく人の気持ちもわからない。
完成すると高尾山より高いんだっけ、と思う以外に、
あまり感想はない。
工事中だなあ、と確認するくらい。
できればできたで、大騒ぎになるのだろう。
浅草寺をお参りしたその足で、
浅草神社にもゆく。
このごたまぜの感じこそ、日本のありようというものか。
ここにも観光客。
それもこの季節に浴衣で撮影会。
ううむ。
それなら、ちゃんと着物を着つけてさしあげればいいのに。
大正ロマン風のを。
きれいなお嬢さんだったのに、もったいない。
観光立国をめざすと云っても、
かけ声ばかり。
細部をどうにかする人材がないのだ。
かなしいことに。