これが、「ごちそう」になったいきさつは、
群像3月号に掲載したコラムを読んでいただくとして、
このたびは、親子丼にもいろいろあるなあ、という話。
けさ、天気情報を得ようとテレビをつけたところ、
親子丼をつくる映像がながれていた。
(某番組の登場人物がつくるものらしい。ドラマを見ていないので、
背景はわからず。
しかしイントネーションから関西風であると判断。
わざわざレシピを公開しているところをみれば、
評判の料理なのだろう)
ひとりぶんで卵2個に、まずびっくり。
軽く600キロカロリーをこえる料理になってしまうじゃないか。
専用鍋に、だしをいれてネギを煮て鶏肉をいれて溶き卵の順。
それはべつに問題ないけれど、
その、だしの色は???
(卵に片栗粉をまぜると、ふっくらすると云い、
カロリーも追加)
できあがりは、予想どおり白かった。
そう。
関西風の親子丼は白い。
まるっきり関東者であるわたしには、あれはダメ。
だしに醤油がはいってないのは、親子丼じゃない。
山椒をふりかけるのもNG。
ずっと昔、
親子丼にも地方色があると認識していなかったころ、
京都旅行のさいちゅうに、
無性に親子丼がたべたくなり、
お店で注文した。
白いものが出てきて、注文をまちがわれたのだと思った。
もちろん、西の人は、
東にくだってくると、
茶色い親子丼にぎょっとするだろう。
お店のテーブルに山椒がおいていなくて、
一味だけで、
これまた、げんなりだろう。
ほんと、
小さな国土なのに、
食文化は、なんとちがうことか。
わたしは、そばと親子丼を西ではたべない。
ところで、ただいま「小説現代」用の連載原稿の、
最終作業をしているところ。
よって、予告したとおり、
鉱石倶楽部の今月の画像やコメントを
アップする時間がなくなった。
どうかご容赦を。