「天文年鑑」によれば、きょう〈2011年7月12日〉は、
1846年9月23日に海王星が発見されて以来はじめて
太陽の周囲を公転することになる日であるとのこと。
(公転周期は約165年)
長い旅だ。
昔、読んだSFでは、
こういう公転周期の長い惑星の住民は、
たいてい冬眠をすることになっていて、
目ざめると、太陽をたたえる祝祭や「恋の季節」を迎える、
とかなんとか……。
中高生のころに盛んに読んだSFを
たまに読みかえしたくなる。
しかし、
タイトルも作者も記憶があいまいで、
検索するのもむずかしい。
作者は、たいていハインラインだと思うのだけれども。
(ジュニア向けのSFをたくさん書いているから)
さて、お待たせしている今月の鉱石をご案内する準備がようやくできた。
7月はホシゾラをイメージさせる標本をあつめてみた。
題して、キラキラボシ。
ぜんぶ撮影するには、すこし時間がたりなかったので
(あいかわらず、締切がダンゴ←今月から3兄弟に。
「ちくま」にて8月号より連載開始「ささみみささめ」)
どうにか6種類をピックアップした。
わたしが今回撮影したのは、「ちっこい石」中心だが、
ほかにもオススメの標本は多数。
たとえば、
おなじみの、ホランド石は「ひとつ星」と「星座」の二つのタイプが登場。
どちらも、欲しくなる(笑)
ひさしぶりに球果タイプの晶洞のよい標本もある。
クリソコラ、銀星石、鉄隕石、ダイアモンド、自然金までそろって、
今回はなかなかにぎやか。
一見してじみな輝コバルト鉱も、
蓮の葉のしずくに見たてる楽しみが……。
ムーンストーンの、うっすらと青みがかった色、
藍銅鉱/孔雀石/珪孔雀石そろいぶみの豪華な標本は、
青い星のゆりかごのようだし、
ラブラドライトも青い蝶のようで魅力的。
まずは、こちらから。
1)クラスター雲母&水晶
カリッ、サクッと音がしそうな、かたまり。
口のなかにいれるには、このとんがりがちょっとコワいけれど、
でも砂糖でできているので、
見かけほどは、かたくない。
雲母と水晶の薄くて小さくて繊細な結晶が、
ぎゅっと凝縮された標本だ。
2)クラスター雲母
星のかたちの雲母が重なりあっている。
まさに星の砂糖菓子。
この標本は小さいけれど、星のかたちはハッキリしている。
クリームタイプのハチミツのようなレモン色。
横からながめると、
だれかの横顔のように、鼻だのあごひげだのが見える。
雲母片の薄さも実感できると思う。
3)ベスブ石
なんて色気のない名前なんだろう。
標本は、ごらんのとおりヌガーみたいでおいしそうなのに。
琥珀糖入りヌガー。