この3月以来、
みなさんそれぞれに、被災地の支援について考え、
行動派の人はすぐさま足を運んで活動したであろうし、
それがかなわない人は、後方でできることをしつつ、
日々を過ごしてこられたのではないかと思う。
いっぽうで、某団体の気味の悪いCMをはじめ、
「つながろう」だの「絆」だの「想い」だのという、
わたしにとっては、気持ちのよくないことばが氾濫し、
なにかと集団になりたがる行動様式が肯定されていることに、
抵抗を感じるのもまた事実。
この国は一丸となると、ろくなことがない。
というより、危険きわまりない。
なぜ、こんなにもかんたんに同質の感覚を共有しうるのか、と
あぜんとするようなことが起こる。
放射性物質にたいしても、
個人で考えるのではなく、
集団で反応しているのが気にかかる。
いまの世の中は、
わたしのように、いつでも少数派としての行動しかとれない者
(ひらたく云えば、協調性なし)にとっては、
がまんのならない状態でもある。
支援のありかた、暮らしの心がまえは、
ひとりひとりが考えればよいのであって、
いちいち横並びにならなくてもよいはず。
などと、愚痴を云うのがこのお知らせの主旨ではない。
みなさんに寄付金つきパケをご案内するというのが、
メインなのである。
トップの画像はその内容の一部。
3月の地震の直後、
とりあえず、なにかできることをと思い、
久しぶりに少年イラストを描いた。
本来は、この原画そのものを読者のかたにご購入いただいて
(画家やイラストレーターのかたがそうしていらしたように)
全額寄付するのが常識的なのかもしれないが、
3月の余震におびえながら描いた絵なので、
(しかも、しばらく画材を手にしていなかったので)
完成度の点で問題がある。
印刷物にするならなんとか耐えられる、という程度。
それでさえ、
時間の都合でパステルでしか彩色できなかったことにより、
印刷したさいに、
だいぶ色が飛んでしまったという不都合も生じている。
デジタル印刷技術が進んでいても、
わたしの技術が80年代のまま、なのも問題がある。
くわえて、
短期間で準備できるのは10点が限界だった。
復興支援であれば
多くの読者のかたが参加したいと思われるはずなのに
あまりにも少ない数だ。
「云いわけ」は山ほどあるけれど、これくらいにして、
よりシンプルに説明するなら、
「耳猫風信社にて、長野の原画をもとに
寄付金つきの印刷物
kotorico paquetを用意したので、
ご購入をよろしくお願いします。」
ということなのだ。
準備に時間がかかり、
寄付を募るのが、ずいぶん遅くなってしまった。
けれども、
やみくもに赤十字に寄付をしても必要な方には届かない、
という実態があるうえは、
どの団体にピンポイントで寄付金をお送りすればよいのか、
見極めができる、という点ではよかったのではないかと思う。
販売の方法やセットの内容については、
耳猫風信社のサイトをどうぞ!
(わたしが説明すると、まちがえそうなので)
もちろん、寄付金をお送りした先についても、
後日サイトにてご報告を。