国立のおうちギャラリー
”ギャラリー ビブリオ”にて
12月6日(木)から18日(火)まで。
(水曜日は休廊 入場無料)
今回は、人形写真展。
「夜の夢こそまこと、ふたたび
~江戸川乱歩2012冬~」
と題して、乱歩みずから作中人物を演じるという設定。
石塚さん独特の、「おかしみ」がにじみだした乱歩が、
作品世界を歩きまわる。
昭和の街のかたすみにあった、
路地や店や、
山の手の屋敷を。
柱時計のなかには、白衣の夢野久作。
これがまた怪しい。
久作のイメージ作りのために石塚さんが入手なさったという
昭和6年(久作卒業年)の
九州帝國大學の写真帖も特別展示。
風格のあるクロス張りのカバーに
80年という年月の重みを感じる。
帝國時代の医者の卵という特権的な青年たちの肖像とともに
医学部教室の授業風景や、
実験室の様子を確認できる貴重な写真の数々。
耳猫風信社の「少年の机」がその展示台になっている。
それらしい雰囲気づくりのお役に立てて幸い。
ちょっと暗めのライティングと、
佐野史郎さんによる朗読テープの流れる室内で、
じっくり写真を楽しむことができる。
この機会に、
石塚さんの絶妙な演出によるいろいろな乱歩を楽しもう!
妖しさとともに、
思わず、笑いがこみあげてくるはず。
「少年の机」の本棚には、
石塚さんが表紙を担当したフリーペーパー「Adadio」の
バックナンバーもあり、閲覧できる。
宮沢賢治の人形写真がワタクシ的には大うけ。