なんだか大晦日の雰囲気が、
街にもわたし自身にもまったくない。
今年はとくに、いつもと変わらない。
おせちの準備もしていない。
「暮らし」をないがしろにしているつもりはない。
むしろ、あたりまえに慎ましく日々を送ることを
心がけるうちに、
「お正月」すらも、特別な日ではなくなったという感じ。
いつもならば
伊達巻と栗きんとんと黒豆くらいは用意するのだが、
今年は黒豆だけ。
昔は好んで食べていた老舗の伊達巻の味が変わった。
かつては少数の店でしかあつかわず、
わざわざその店めがけて買い出しにでかけたものだが、
近ごろは
どこにでも出回るようになった。
大量生産によって、
大味になったのではないか、というのが
長年ここの伊達巻の愛好者だった母の意見。
たぶん、そのとおりなのだろう。
「だしではなく、醤油の味しかしない」と云っている。
この老舗の商品のなかに、和三盆でつくった、という
ヴァージョンがある。
「これは、まだいくらかまし」とのことなので、
母用に1本だけ買った。
街中の紅白の飾りつけも、近ごろは目立たない。
子どものころは、どこもかしこも
「めでた尽くし」のお飾りであふれていたけれど、
近ごろは、ふだんよりちょっとだけハデなくらい。
松の内は休みの店ばかりだった昔とちがい、
今は伊勢丹、三越ですら2日から営業する。
(わたしが流通業界の社員だったころは、
勤め先は2日が初売りだったが、
伊勢丹も三越も4日だった)
ともあれ、大晦日。
CSではミステリー系番組の一挙放送があるので、
それでも観ながら夕飯を食べ
いつもどおりに早寝するつもり。
みなさま、よいお年を!