初日当日のご案内になってしまいましたが、
本日より
紅日毬子さんによる朗読会がはじまります。
「天球儀文庫」の世界を、紅日さんがどのように表現してくださるのか
楽しみです。
詳細は、
パラボリカ・ビスのHPで
「少年とウサギ」展の告知をごらんください。
(朗読会については★SPECIAL EVENT★に告知あり)
展示のほうでは、
鳩山郁子さん、吉田美和子さんも参加なさっています。
鳩山さんの青林工藝社よりのひさびさの単行本
『
エルネストの鳩舎』はステキでした。
読みそこねてしまった近作のほか、
初期作品の「糸底の疵」も収録されて、
充実の一冊でしたね。
夜宮のヒスイカズラの密やかな耀きと
水路にひたよせる水の輪。
同心円の輪はいつしか糸底の輪とつながってゆきます。
いまここにある碗が轆轤から切り離されたさいの
キリリとした糸とのかけひきが連想されることで
生まれる静謐なたたずまい。
水音が呼応する暗闇に、
魅了されます。
ずっと昔に読んだときの感覚が
あらたによみがえってきました。
ところどころネームが手直しされていて、
昔の記憶と二重になってあらわれてくるのも、
不思議な感じでした。
初冬の夜更けに、ミルクティで温まりながら、
じっくりと読むのにふさわしい
作品集です。