連日の猛暑ですね。
せめて、涼しい映像をながめたいと思い、
純白の沙漠というアオリ文句に誘われて
26日放送のNHKBSプレミアム
〈体感グレートネーチャー〉という番組を観ました。
チワワ沙漠です。
アメリカとメキシコの国境地帯ということで、
灼熱、褐色の地のイメージを持っていましたが、
沙漠は沙漠でも岩石の沙漠だったのですね。
周縁を岩山にかこまれた盆地に純白の沙漠があります。
白さの正体は、極限まで細粒化されたセレナイト。
それが太陽光に反射するのでした。
絵の具の顔料は粒子が細かいほど色彩は淡く、明度はあかるくなります。
だから、結晶状態だったときは琥珀色のセレナイトが
風によって砕かれ、吹き溜まって純白の沙漠ができるのです。
岩山内部にできた洞窟も幻想の世界でした。
せまいところが苦手なわたしは、
あんな井戸のような穴にはもぐれません。
映像に感謝。
パスタ製造機からしぼりだされたような
ジプサムに目をうばわれました。
ジプサムフラワーと呼ぶそうです。
また天井からは、珠のように連なったジプサムが
吊りさがっています。
ジプサムシャンデリアと呼ぶそうです。
岩山で水に溶けた石膏が洞窟に滴りおちて、
とほうもない年月をかけて成長したものです。
針状のセレナイトの結晶もありました。
ニードル・ネストと呼ばれるそうです。
繊細すぎる結晶です。
チワワ犬はこの沙漠があるチワワ州から
はじめてアメリカに輸出されたので、
その名がつきました。