耳猫風信社では、順次新刊の発送作業をしております。
そろそろお手もとに届いたでしょうか。
このたびはイラストレーターの中島梨絵さんに
繊細な筆致の
装画を描いていただきました。
階段状の書棚というのは
ある種、あこがれですよね。
このたびの小説の舞台となる家のイメージを
つかむために、
「新建築」のバックナンバーをパラパラめくっていましたら、
おお!
と羨望の声をあげてしまいそうな書蔵兼用住宅にお住まいのかたの
邸宅が紹介されておりました。
外観は、分厚いコンクリートの四角い建物です。
都会にあるため、遮音性が重視されています。
地下一階地上二階の三階建て。
建築士は、8坪の土地に一万冊の本と仏壇を収めたいという
依頼主の要請にこたえて設計したそうです。
まさに要塞。
内部は大小の円筒形にくり貫かれていて
大の円筒の周縁がすべて書棚でまんなかが螺旋階段。
小さい円筒は、
生活スペースの寝室や台所、洗面所シャワールームなど。
書斎のデスク前にだけ窓があり、快適そのものと想像されます。
写真で拝見するのみですが
うっとりするような書物の蔵です。
引っ越し以来、書棚問題が解決しないわたしは
妄想に逃げ込むしかありません。
こんどの小説には、
「売れている小説家」の家が登場します。
なので、思う存分に書物を持ちこめる階段状の建物が登場します。
装画では、階段にきのこが!
これは小説内にきのこのエピソードが
登場するためであると思われます。
作中の小説家の家は新築で、コンクリート造なので
いまのところまだきのこは生えていないようです。
わたしも隅々まで知っているわけではありませんが・・・。
読みながら混乱する話かもしれません。
そもそも
読者のかたが混乱するように、書いたのです。
先に
文學界7月号の
「伊皿子の犬とパンと種」を読んでいただくと、
ウォーミングアップになるかもしれません。
読むさいの、アプローチにおいてという意味です。
内容が似ているわけではありません。
お楽しみいただければ幸いです。