地元の美術館に出かけました。
フィンランド・デザイン展を開催中です。
(府中市美術館10月22日まで)
思いがけず混雑しておりました。
(こんなことは、めったにありません)
ミュージアムショップにも人だかり。
それも、若いかたが多い。
たぶんムーミン関係の展示があるからでしょう。
トーベさんのスケッチをはじめとして、
歴代のマグカップが展示されています。
さすがのムーミン人気。
トーベさんの絵をふまえて、マグカップに転写するために
再構成されてゆく繊細な作業の過程を、
デザインを担当したトーベ・スロッテさんへのQ&Aをまじえて
ビジュアル化した展示でした。
80年代に美大デザイン科の学生であったわたしには
おなじみのデサイナーの作品も多く展示されていました。
アラビアもイッタラもマリメッコも、
デパートのインテリア売り場にいたころは毎日のように
目にするブランドでした。
そのころ、イッタラの「カルティオ」シリーズが
20年以上もまえに発表されたものでありながら
少しも古びていないことに驚愕したものでしたが、
なんと60年を過ぎたいまも、少しも古びずに店頭にならんでいるのです。
これを書きながら飲んでいるカフェラテも、
イッタラのカルティオシリーズのグラスをつかって淹れました。
毎日、愛用しています。
白鳥のポスターが印象的なエーリク・ブルーン氏のお名前も
学生のころに、フィンランドの中心的デザイナーとして認識したものでしたが、
なんと九十歳をこえたいまも現役のデザイナーです。
ペンで一本ずつ描かれた線のウツクシイこと!
鳥類の羽毛をペンの線だけで緻密に描きだした作品には、
写真ともCGとも異なるコクと奥ゆきがあります。
この線は、いまどきの高感度カメラで解像度をあげて撮影したならば、
なおさらその凄みを味わうことができるでしょう。
というのは、先日「北斎」のピンク富士を8Kカメラで撮影する、という
番組を観たからなのですが。
北斎の要求にこたえる江戸の彫り師の凄技を堪能しました。
また、赤富士ではなくピンク富士こそ初刷りであり、
北斎の意図した色彩であったことがあきらかになり、
印象派への影響がよりハッキリしたということです。
面白い番組でした。
東雲色というのを、読めない人がいるそうです。
東京には東雲という地名もありますよ。
冬に向かうこの季節、寒がりのわたしにはユウウツなのですが、
夜明けの天をながめ、日々のいろあいのちがいに目を凝らすのは
この季節だけの愉しみです。