山梨県立文学館にて
「カムパネルラのスケッチ帖」の講演が無事に
終わりました。
このたび、当初は研修室での開催という設定でしたので
読者のかたが主に聴講なさる、との認識でした。
しかし、賢治展の初日でもありました。
(その開催日が賢治さんの命日であったというのも、
賢治さんのファンのかたには重要であったことでしょう)
そのため
申し込み数がふえ、ホールでの開催となりました。
長野の著作物をご存じないかたも大勢お越しであったと思います。
お話しした内容はかなりマニアックでしたので
(『銀河の通信所』や『カムパネルラ版銀河鉄道の夜を』
読んでくださっているものとして、の内容)
賢治展をご覧になる流れで、聴講くださったかたには
たくさんの疑問符が浮かんだことでしょう。
レジュメは3枚ご用意しました。
かなり気合をいれて作りましたが、
実は製作日数に余裕がなく(直前までべつの原稿に追われ)
細部の校正ができないまま、ペン入れをしました。
誤字脱字には目をつぶってください、という仕上がりです。
カムパネルラは
銀河鉄道のなかで「水筒も、スケッチ帳も」忘れてきてしまった
ことを口にします。
ですから、そのスケッチ帳は家にあるはずです。
わたしは、そのスケッチ帳を「書きたい」という野望を
常々持っておりました。
賢治さんについての原稿を終えたいま、
いよいよ取りかかろうかと準備中です。
その、最初のノートを中心にレジュメにまとめてお話ししました。
賢治さんは「帳」という字をつかっていますが
わたしは「帖」が好きなので、こちらの字を使います。
「帳」には長という字がふくまれていて、
なんだか、この字にたいする日常的な要素(自分の名であるため)が
気にいらなくて。
今回、お越しになれなかった読者のかたのために、
いずれ。このたびのレジュメも印刷物として完成させます。
むろん耳猫風信社謹製です。
少々お待ちください。