今年も残りわずかとなりました。
コトリッキは年内に間に合わず。
申し訳ございません。
年越しになります。
今月は、新刊の文庫アンソロジーの原稿書きに
追われていました。
中公文庫より
タイトルはまだ確定しておりませんが
「私的耽美作品アンソロジー」として
お届けする予定です。
版権&著作権の関係により
翻訳モノの外国文学はふくみません。
一部例外もあります。
たとえば小泉八雲さんの文章は
日本語訳でのご案内です。
また堀口大學訳による詩や
漢文の翻訳作品も
例外あつかいとなります。
そのほかは、日本語で書かれたモノです。
耽美入門編として、
わたしが十代のころ好んだ作者を中心に
短篇作品を選びました。
王道「耽美」でも長さの関係で
選べなかった作品もあります。
昔から耽美作品を読みこんでいらっしゃるかたには
とくに目新しい著者は目次に見あたらないでしょう。
ただ、その著者のどの作品を選ぶかという点で、
すこし「ひねり」を入れました。
ですので、そのぶんだけ新鮮味があるかもしれません。
それぞれにコメントを添え
巻末に女子の「耽美」についての解説を入れました。
おもにわたしの高校時代にどんな
「耽美」をもとめたのか、という話です。
当時、耽美モノ、頽廃モノ、少年モノの境界はあいまいでした。
ヴィスコンティ監督の『ベニスに死す』は
頽廃でしょうね。
かの美少年の
ドキュメンタリー映画『世界で一番美しい少年』が
気になりつつも原稿に追われて未見です。
ヴィスコンティ監督が少年役の俳優を探しもとめる
ドキュメンタリー映画も観ていないのですが、
監督が「この少年で」と決めた時点と
撮影に入ったとき、
さらに撮影後の少年の画像をならべますと……。
この年齢の少年を少年のままにとどめておくのが
いかにむずかしいことか!
十四歳が理想、十五歳は許容範囲
十六歳はアウトということでしょうか。
高校生のとき『ベニスに死す』を観て、
「原作とは印象がちがうな」と思いました。
少年と呼ぶには無理があるような気がして。
ただ、ヴィスコンティ監督の演出は
「さすが」でした。
来年も早々に原稿締め切りがダンゴ状にならんでいます。
コトリッキにとりかかるのは来年のいつごろになるかまだ
わかりません。
ちゃんと画きますのでお待ちください。
感染症の状況も気になる年末ではありますが、
よき季節をお過ごしください。