耽美アンソロジー、
少しずつ読みすすめてくださっていることと思います。
帯に〈十代の編者の〉とありますが、
真に受けないよう!
ところで、
中トビラ(目次のつぎの見開き左)に
蔓のからまる鳥かごがひとつ。
さて、これは何処からあらわれたのでしょう。
いまいちどカバーイラストをご覧ください。
タイトルの囲みにより
たけもとあかるさんの
細密な絵の一部がかくれてしまっています。
実はここに、鳥かごがありました。
あまりに惜しいので、
トビラでご覧いただくくとにしました。
かごのなかの鳥はいません。
ここでトビラをひらきますと
中公文庫さんのロゴマーク。
さてはこの鳩が……?
(ノアの鳩がかごの鳥だったという説は耳にしませんが)
先日は思いがけない春の雪。
凍えてしまいました。
月が変わればイースターもじきに、
というわけで
今月の鉱石俱楽部では
久しぶりに卵型の鉱石が登場します。
それに、すみれと小鳥と
この春、
わたしはまだすみれを見つけておりません。
そのかわり、芽吹いたばかりの野の草が小さな花を
咲かせているのを見かけました。
(写真に撮りたいけれど、地面ばかり写ってしまう。
かといって摘んで撮影というのも……。
春を待ちわびてやっと芽吹いたところ。
野の草にもけなげさが)
なんの花なのかわからないくらいに小さなころは
どれも可愛らしい。
この温情が悪魔を育ててしまう。
数日後には、たくましさが勝り、
ギザギザの葉や太い茎をのばして、
雑草然とする彼ら。
そうなったら、こんどは摘むのは禁物。
刺だの切れ味鋭い葉だの、かぶれ成分などで
攻撃してきますし、
外来種はとくに
触れただけで種を撒きちらすあの繁殖戦略。
わたしの子ども時代といまの
春の野草の顔ぶれがちがうのも
道理というものです。
近所の農場(大学施設)の脇道にて
とおりがかりに
子ヤギの声が聞こえてきました。
畑のほうからは
はやくも〈よい香り〉が!
これ、原稿を書いている室内でも香るので
困ることがあります。
ヤギさんたち(牛馬もいる)のごはんのための
作物ゆえ、有機栽培はあたりまえではあるけれど。
春だなあ、と思ったしだい。