雨の季節にちなんで、
アメドリの話をしようと思っていたのですが、
今季はどうやら、空梅雨の気配です。
湿度は高いものの、雨はふらず。
きょうも晴れています。
……と書いているうちに梅雨明けしました。
雨鳥の異名を持つ鳥は
地域により異なるのですが、
ここではアビの話をします。
読者のかたにはおなじみのとおり、
わたしは、ときおり鳥の名を持つ少年を登場させています。
その鳥の生態には、あまり関係なく
音のひびきを借りている場合がほとんどです。
アビは広島県の県鳥ながら、
広島県のかたでも、ほとんど目撃したことはないでしょう。
越冬のために飛来する冬の海鳥です。
近年は、その数を急激に減らしているうえ
ほぼ海上で暮らしているので、
陸地で目にすることはありません。
越冬中は換羽期でもあるため、飛べません。
海上がもっとも安全なのです。
姿もきわめて地味です。
なぜこの鳥が広島県の鳥になったのかを知る
キーワードは「アビ漁」です。
興味のあるかたは調べてみてください。
1986年を最後に、このアビ漁はおこなわれなくなりました。
この場合のアビは総称です。
おもにシロエリオオハムとオオハムをさします。
さて、越冬地の日本では地味なこの鳥の
繁殖地は極北、北米、ユーラシア北部です。
それらの土地では、ひじょうに美しく着飾っています。
声もすばらしく(もちろん雌へ呼びかける)
フィヨルドに響くその声は神秘的でもあります。
こちらも、繁殖地のかたがたの動画でご確認ください。
そのさい、米語のLoonで検索なさると
たくさんヒットします。
Loon(愚か者)と呼ばれる理由は諸説あるようです。
古来、霊鳥として崇められていました。
神は地上界では愚者をよそおうもの。
極東の列島孤では、
潜鳥の異名もあります。
「かづくとり」と読みます。
換羽期は海に潜ることで敵から逃れ、
食餌もするというわけです。
中国語では紅喉潜鳥。
そう、繁殖期には紅いボウタイをしているような
姿に変身します。
たいへんウツクシイ姿です。
アビの語源も諸説あります。
鳥類に固有のなまえができたのはごく最近。
それまでは地域ごとに、呼び名がちがっていました。
ヘビ(蛇)の古語がヘミであるように
アビの古形もアミであったでしょう。
網に関連するかもしれません。
地味な換羽期もウロコ的なもようが特徴です。
ちなみに上図は、とある「うろこ窓」の画像です。
さて、今月の鉱石倶楽部は
雨にちなんで、
レインドロップスのような鉱石を
あつめてみました。
この季節の風物詩である
ホタルにちなんだ螢石(あえて旧字で)もあります。