ほんとうはここで掲載誌情報をかねて
すみれの話題を書くつもりでした。
小原流さんの出版物である『挿花』4月号に
《すみれの伝記》のタイトルで
エッセイを載せているためです。
その掲載誌にあわせて
《少年電氣食堂》のすみれ篇も書き、
(なんと云っても、少年とすみれは黄金のコラボですから!)
今月の鉱石倶楽部にてご案内の予定です。
(こちらは近々耳猫風信社のHPおよびTwitterにて詳細を)
ところが、
この春のすみれは早々と3月初旬には
咲きはじめ、いまやすっかり葉っぱだけとなりました。
散歩道の、さつき、こでまり、すいかずらは
もちろんのこと、すずらんも咲いています。
あじさいもまもなくでしょう。
上記掲載のテキストでは、
ひらがなで〔すみれ〕と書きました。
それにあわせてこのブログもひらがなにて。
ほかの植物名もひらがなでそろえました。
漢字の菫(すみれ・キン)は、
部首ですと、草部となりますが
土部にもたいへんよく似た字があります。
ただしそちらは、
「飢饉のさいの焚巫」の象形です。
声符にもとづいて漢字がならんでいる
白川静氏の『字通』では
いずれの漢字も
キンの部に登場し
菫のほうは
すみれ そくず とりかぶと
槿と通じ、むくげ の順で訓義がならんでいます。
よく似た字(異体字が出ないので、辞書をごらんください)
のほうは
ねばつち、ぬるが訓義の一番目となり
五番目に、薬草、鳥頭 とあります。
つまり、とりかぶとの場合はどちらの字もつかわれたわけです。
思うに、菫(すみれ)をとりかぶとと訓じたのは
どこかの時代の学者によるかんちがい、だったのでしょう。
菫の文字見出しには「人」のマークがあります。
いまや人名につかえるのですね。
『ゴッホの犬と耳とひまわり』の登場人物である
すみれさん(語り手弥也の母)の時代(1950年代)
この漢字は人名に使えませんでした。