はやくも紅く染まった葉と、
緑の装いのままの葉の、
〈練り切り〉のような彩になごみます。
半月ほどまえは夏日もあったのに、
急に寒くなりました。
野山を歩くのにはちょうどよい気温で
さあ、ちょっと秋のバラでも、と
思いました…がすでにおそく、
紅葉狩りの季節となっていました。
来年の話をする時期でもあります。
「群像」で連載していた「ルカとチカ」は
早春に単行本となる予定です。
いまはその作業中です。
また、しばらく重版未定のままだった
光文社文庫の4冊
『月の船でゆく』『海猫宿舎』『東京少年』『耳猫風信社』が
一冊の文庫にまとまることになりました。
小社名称の由来である『耳猫風信社』は
長らく新刊書籍では読めない状態でした。
こちらも来春の刊行予定です。
おなじく、ただいま作業中です。
ゆえに、この年末はのんびりしている時間がなさそう。
年とともに、仕事がのろくなっていることもありまして。
それでも、地元でこんな展覧会を開催中なので、
でかけてきました。
光文社文庫の4冊の初出は、
かれこれ30年まえで、
「もうそんな月日が!」と驚くばかりですが、
原稿を読み返してみますと、
むやみに旧字体の漢字をつかっているところや、
「~じゃないか」の云いまわしを
「~ぢゃないか」としているなど
かつては、これが重要だった、のでしたが、
いまはもう…。
『月の船でゆく』は、
初期形の「月の船で行く」が
国書刊行会さんのアンソロジー本『7月の本』
(西崎憲さん編)に
収録されました。
もうひとつ、「ルカとチカ」の連作中にも
〈月の船〉の話題を盛りこんだので、
これも縁というものか、と思ったのでした。
とはいえ、若い読者のかたは、
「月の船で行く」という短篇や
『月の船でゆく』という単行本、文庫本があったことも
ご存じないでしょう。
文庫版ですら、刊行から二十年以上がすぎています。
年をとるはず!
そんなこともあり、
文庫合本ではあらたに「まえがき」を書きましたので
来春刊行されましたら、
ぜひ「まえがき」からお読みください。
去年は、酉の市にでかけそこねました。
遠いむかしではない気がしていたのに
もう一年が過ぎました。
今年も、まもなくです。
月日の感覚的な短さに茫然とするばかりです。